家を売ると、売却代金がそのまま手元に残るわけではありません。仲介手数料、印紙税、登記費用、ローンの返済手数料、場合によっては測量費や解体費、そして税金がかかります。一般的には売却価格の4〜6%程度が費用の目安です(税金とローン返済を除く)。
この記事では、家を売るときにかかる費用の一覧と計算方法、手取り額の計算例、費用を抑えるコツを解説します。
※2026年11月時点の法令(国税庁タックスアンサー:令和8年4月1日現在の法令等)をもとに作成しています。特例が使えるかどうかは個別の事情で変わるため、最終的には税務署や税理士にご確認ください。
家を売るときの費用一覧
| 費用 | 目安 | 必ずかかる? |
|---|---|---|
| 仲介手数料 | 売却価格×3%+6万円+消費税(上限) | 仲介で売る場合 |
| 印紙税 | 1万円(1,000万円超5,000万円以下の場合) | ほぼ必ず |
| 抵当権抹消の登記費用 | 登録免許税(不動産1つにつき1,000円)+司法書士報酬 | ローンが残っている場合 |
| 住所変更の登記費用 | 登録免許税(不動産1つにつき1,000円)+司法書士報酬 | 登記の住所と今の住所が違う場合 |
| ローンの一括返済手数料 | 0円〜数万円 | ローンが残っている場合 |
| 測量費(境界確定) | 数十万円程度 | 土地の境界が確定していない場合 |
| 解体費 | 木造一戸建てで100万〜300万円程度が目安 | 更地で売る場合 |
| ハウスクリーニング・残置物の処分 | 数万円〜数十万円 | 必要に応じて |
| 引っ越し費用 | 状況による | 住んでいる場合 |
| 譲渡所得税・住民税 | 利益の約20%(所有5年超) | 利益が出て特例で消えない場合 |
仲介手数料の計算方法
仲介手数料は、法律で上限が決まっています。
| 売却価格のうち | 上限の料率(税抜) |
|---|---|
| 200万円以下の部分 | 5% |
| 200万円超400万円以下の部分 | 4% |
| 400万円を超える部分 | 3% |
売却価格が400万円を超える場合は、「売却価格×3%+6万円」+消費税の速算式で計算できます。
| 売却価格 | 仲介手数料の上限(税込) |
|---|---|
| 1,000万円 | 39.6万円 |
| 2,000万円 | 72.6万円 |
| 3,000万円 | 105.6万円 |
| 5,000万円 | 171.6万円 |
なお、2024年7月からは、800万円以下の物件について、事前に合意すれば仲介手数料を最大33万円(税込)まで受け取れるようになりました。地方の空き家などを売るときは、契約前に手数料の額を確認しましょう。
仲介手数料は成功報酬なので、売買契約が成立したときに支払います(契約時と引き渡し時に半分ずつ払うのが一般的です)。
印紙税
売買契約書には、契約金額に応じた収入印紙を貼ります。2027年3月31日までに作成する契約書は軽減税率が適用されます。
| 契約金額 | 印紙税(軽減後) |
|---|---|
| 500万円超1,000万円以下 | 5,000円 |
| 1,000万円超5,000万円以下 | 1万円 |
| 5,000万円超1億円以下 | 3万円 |
詳しい金額一覧や節約の方法は売買契約書の印紙税をご覧ください。
手取り額の計算例
3,000万円で家を売り、住宅ローン残高が1,500万円ある場合。
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 売却価格 | 3,000万円 |
| 仲介手数料 | -105.6万円 |
| 印紙税 | -1万円 |
| 抵当権抹消の登記費用(司法書士報酬込み) | -2万円程度 |
| ローンの一括返済手数料 | -3万円程度 |
| ローン残高の返済 | -1,500万円 |
| 手取り額(税金を除く) | 約1,388万円 |
このほか、利益が出て特例で消えない場合は、翌年に譲渡所得税と住民税がかかります。マイホームなら3,000万円特別控除で0円になることが多いですが、税額の計算は譲渡所得税の計算方法で確認しましょう。ローンを返しきれない場合は住宅ローンが残っている家の売り方をご覧ください。
売却費用は税金の計算で差し引ける
仲介手数料、印紙税、測量費、売るための解体費などは「譲渡費用」として、売却益から差し引けます。領収書は確定申告まで必ず保管しておきましょう。一方、ローンの一括返済手数料、抵当権抹消の費用、引っ越し費用は譲渡費用になりません(確定申告のやり方)。
固定資産税の精算にも注意
固定資産税はその年の1月1日の所有者に1年分かかるため、売買では引き渡し日を基準に日割りで精算するのが一般的です。売主は買主から精算金を受け取りますが、この精算金は売却価格に含めて計算します(固定資産税の精算)。
費用を抑えるコツ
- 解体やリフォームは急がない:古家付きのまま売れることも多く、リフォーム費用が売却価格に上乗せできるとは限りません(リフォームしてから売るべき?)。
- 測量が必要かを早めに確認:境界が確定していないと引き渡しが遅れることがあるので、売り出す前に確認しておきましょう。
- 手数料の値引きだけで会社を選ばない:手数料が安くても売却価格が低ければ手取りは減ります。複数社の査定と販売戦略を比べるのが基本です(家を高く売るコツ)。
- 引き渡し日を工夫する:ローンの利息や固定資産税の精算額、引っ越しのタイミングにも影響します。
まとめ
- 家を売る費用の目安は売却価格の4〜6%程度(税金とローン返済を除く)
- 仲介手数料の上限は「売却価格×3%+6万円」+消費税。800万円以下の物件は最大33万円になることも
- 印紙税は2027年3月31日まで軽減税率(1,000万円超5,000万円以下なら1万円)
- 仲介手数料などの譲渡費用は、税金の計算で売却益から差し引ける
- 手取り額を知るには、まず売却価格の見込みが必要
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